私事覚書

君に今、伝えておきたいこと

彼女を愛する覚悟はあるのか

※何を隠そう刀剣乱舞の話である。





 彼女の話をしよう。彼女は、僕がめちゃくちゃお世話になった人の娘さんなんだ。お世話になった人が彼女をすごく愛しているのを僕は知っていて、初めて会ったときは面白い人だし、まあお世話になってる人の娘さんだから気にはしよう、ぐらいの認識で適度に距離を保って関わってたのに、久しぶりにちゃんと喋ったらめちゃくちゃかわいくなってて、うっかり恋に落ちてしまった。それからはこっそり彼女のことを眺める日々。好きと言いたいけど、まだ彼女のこともよく知らないし、お父さんへの恩もあるから簡単には言い出せずただ思いを募らせていた。……そして、そんな彼女をある日突然、友人に奪われたんだ。そういう経験、君にはある? 僕もまさかするとおもわなかった。

 


 ある日突然友人のラインのひとことがこれになりました。

‘“文豪の名前は覚えたし、次は刀の名前を覚えるかね”



 こわい。

 ジャンルに手を出すことを『名前を覚える』と表現してるのがめちゃくちゃこわい。そこに愛はあるか? 敬意は? 名前を覚えることは確かに必要なことだけど名前を覚えるためにゲームをするのか??? 名前を覚えたら次のジャンルに行くのか?????? 刀の名前覚えるって何????? 日本史の勉強か??????





 違うだろ!!!!!!!!!!!!!!

 新しいジャンルに手を出すとき、その胸にはちょっとは恋の予感があるだろ!!!!!! 広告でちらっとみたあの子が気になるとかTLで流れてきたあの二人がわすれらないとか! しばらくは気になるけどとりあえずどんな子なのかな〜って調べたりするだろ!!!! 調べたら調べるだけ気になるだろ!!!!!!! お世話になってる人の娘さんはちょっと例外だけどそれはそれで、そこには敬意があるんだよ!!!!! 敬愛の感情があるんだよ!!!!! それを!!!!!! テストの暗記要素みたいに言ってんじゃねーーーーーーーーーぞ!!!!!!!!!!!!!!! しかも!!!!! その!!!! 手を出そうとしている彼女は!!! 私が、めちゃくちゃお世話になった人の娘さんなんだぞ‘私がお世話になった人’だって一人じゃないだからなもっとたくさんの人に愛されてこの間4周年を迎えたしそもそも刀自体は平安時代とかからあってその頃から人間に愛されてるんだからな!!!!! その愛を!!!!! 彼女が愛されてきた愛をわかってんのか!!!!!!! 彼女はずっと愛されて、ほとんど奇跡みたいに僕らの目の前に立ってるんだよ!!!!!!!!!!!


 彼女を愛するつもりがあるのか?






 そりゃもちろん、誰がいつどこでなんのジャンルに手を出そうが知ったこっちゃない。本人たちに口出しする気もない。好きに付き合い、好きに別れればいい。ただ、どうしても手を出すなら、ちゃんと愛してくれよとこっそり願いたかったんだ。だって、彼女は僕がお世話になった人の娘さんで、いや、それ以上に、僕の大切な人なんです。




 僕だって彼女との付き合いが長いわけじゃない。ちゃんと向き合うようになったのは半年ぐらい前だ、以前からときどき町ですれ違ったりはしていたけれど。でもその半年間で、僕は彼女を通していろんなことを考えていた。過去とか未来のこととか。

 例えば、もし君が未来に可能性があると信じているなら、僕は君に、過去にも、可能性があると思うよ、と言う。未来を不確かなものとするなら、過去だって不確かだろう。そしてそれなら、きっとそこには可能性がある。私はそれをひとつひとつ指差して希望と名付けたいと思うようになった。もしかしたら彼女はそれを守りたいのかもしれないと思うようになった。不確かなものを不確かなまま、残しておく。そのすき間で救われる人がきっといる。すべてわかること、わかりあえることだけが救いではないのだ。僕が彼女と出会えたのだって、そういう過去の可能性が集まった奇跡かもしれないし、僕はだから、その過去を守っていたいと思ってる。




 それに彼女は私が、私の育てに親のことを考えるときも私をあたたかく包んでくれる。過去にも希望があるかもしれないと思うとき、私は前を向いたまま、過去を抱きしめていていいのだと思える。あのとき彼らがなにを考えていたか、なにを抱えていたのか、わかることのない過去にある可能性を見つけて、私はひとつひとつ愛していいのだ。私は最初からきっと最後まで、裏切りになどあっていない。そう思うと何から何まで、私はちゃんと受け入れていける。

 こうやって、一秒後には過去になる今を未来に残そうと文章を書くことだって決して無駄じゃないし、この、書ききれなかったすき間に、未来で可能性がきっと生まれて、誰かの希望になるかもしれない。それは私の希望かもしれない。私は自分の文章がそうなることを期待しているし、それは彼女が過去の話をしてくれたから、私の中にうまれた新しい発想だ。



 まだ考えがまとまってないからうまく書ききれていないけれど、本当に、彼女と真剣に向き合うことでいろんなことを考えていた。未来のことはわからない。過去のことだってわからないが、僕が彼女を愛したということはここにちゃんと書いておくし、もう彼女は僕の人生の一部になってる。そんなぼくの大切な人。彼女を、愛してやってください。友人へ。





追記 そんな彼女と、彼女を愛している私がお世話になってる人や、大勢の人へ敬意を示すため映画を観に行ってちょっとでも金を落としたいので大反響ロングランよろしくおねがいします。3月までやってくれれば観に行けます!!!!



それでは

2019年6月16日追記

 映画行けました!
 ラインのひとことを変えた友人も引きつづき彼女を愛しています。私も愛してる。