私事覚書

君に今、伝えておきたいこと

例の特典の話

 ユーリ!!!on ICE円盤特典について、発売当時にトスつけて画像ツイートしていた話とか、もういい加減時効だと思うので加筆修正してここに置いておきます。内容は大体一緒です。
 主にユーリとオタベックの話。


▽全巻購入特典書き下ろし漫画についての話

 10話で自分を助けてくれたオタベックに対して「敵だろ?」と発言していることから他のスケーターのことを「敵」だと認識してるユーリを、オタベックは「ともだち」の提案をすることによってその考えをうち壊して新しい世界を広げて見せるんですけど、この特典漫画だとユーリのなかではまだ自分の悩みを聞いてくれるのはオタベックだけなんですよね(特典漫画台詞「絶交したら誰にも今の悩み話せねーじゃんっ」より)でも特典漫画でオタベックの場所を聞くユーリに各国のスケーターは快く協力してくれる。自分を負かした相手であるユーリのことを心から、祝福してくれる。つまり、ユーリの悩みを聞いて解決しようと動いてくれる人はちゃんといるんですよ。(特典漫画の冒頭でリリアもちゃんとエキシビジョンの何が不満なのか聞いてくれてる)それをきちんと提示した上で、それでも、本来のユーリの悩みである「エキシビジョンを滑りたくないわけではなく、『火祭りの天使』ではない違う曲でやりたい」ということに対して最高の解決策を見つけてくれるのは、なにも知らないオタベックだったっていうのが、本当にすごいことだなって思うんです。


▽特典漫画に絡めて、第6巻特典エキシビジョンの話

「もしも好きなものが自分を救ってくれると信じられたら 氷の上で何度でも生まれ変われる」
……全巻購入特典書き下ろし漫画より引用

 ユーリが自分の「好きなものが自分を救ってくれる」と信じてエキシを作り、滑り、最後に「好きなもの」でエキシを滑るきっかけを作ったオタベックに撃たれて氷の上に倒れる、という一連の流れのなかでユーリはサングラスを、ジャケットを脱ぎ捨て、「ともだち」であるオタベックの力を借りて手袋をとります。本来の自分をさらけ出すためにユーリがオタベックに代表される他者の力を必要としていることが特典漫画、特典エキシビジョン両方で示されているのです。そして、最後ユーリはオタベックに撃たれて氷の上に倒れる=他者に殺されるということは"「好きなもの」を滑るユーリ"が死んで、"勝つためならば魂すら売るユーリ・プリセツキー"に「生まれ変わる」ため、つまり、今後競技生活を続けるためにも他者の力を必要としていることをユーリは認めています。
 ユーリはオタベックの手によって殺されますが、それはまたユーリ・プリセツキーに生まれ変わるためです。その役割を担ったオタベック・アルティンという人物とユーリ・プリセツキーの関係が私には、本当に眩しいのです。


20170917